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プロローグ

アルファロメオへの憧れ


 アルファロメオへの憧れは学生時代、免許を取って以来のこと。西風氏の漫画「GT-Roman」やコンビニでよく立ち読みしたTipoなどがきっかけとなっていた。中でも特に憧れの対象となっていたのはGiulia 1600 GTV、俗に言う「段付き」であった。ずっと趣味で音楽を続けていたこともあり、快音を奏でる(と本で読んだ)イタリアのキャブ車に惹かれ、中でもアルファロメオはフェラーリやランボルギーニ等と異なり「大衆車」という枠組みの中でドライビングプレジャーを追求する姿勢に好感が持てた。更にその中でも造形の素晴らしさから段付きが一番の好みであったという訳である。しかし当時まさにバブル時代のまっただ中。雑誌の広告で見かけるジュリア達は親父の乗るセフィーロより高値をつけていることも珍しくはなかった。


旧車のお勉強


 学生時代もあとわずかという某年12月、ひょんな縁から「いすゞベレット1800GT」という自分とほぼ同い歳の旧車を普段の足に使うことになった。ボディや足まわりの程度は最悪、しかし機関だけは岩のように頑丈かつ教科書のようにシンプルなこの車は、「自動車とはいかにして楽しむべきものか」を教えてくれる悪友のような存在であった。パワーアシストのないステアリングやブレーキ、既に換装されていたソレックスツインキャブの咆哮などは、現代の車に乗っていたのではまず味わうことの出来ない、ダイレクト感あふれる未知の刺激を日常のものとしてくれた。その快感の前にあっては、日常の足としての使い勝手の悪さなどはどこ吹く風、むしろ「旧車の味」を添える程度のものでしかなかった。

対立候補


 やがて就職して勤め人となり、ある程度まとまった額のローンが組める身分になると、長年の憧れであった「アルファロメオ」を現実のものにしたいという欲求が頭をもたげてくるのは自然の成り行きであった。しかし、「和製アルファ」との異名をとる「ベレG」によって「さびる可能性の高い車(もしくはさびてる車)は、屋根があっても雨の日には出来れば乗りたくない」ということや、また学生時代に付き合っていた女の子が乗っていたMGFによって、「オープンエアーモータリングの気持ちよさ」も経験してしまった結果、憧れの対象は段付きからスパイダーへと変わっていた。

 しかし、次に買う車はある程度長い間の付き合いが予想される。アルファロメオへの憧れはあるものの、実体験の伴わない無謀な憧れによって「しまった、あっちにしとけば良かった」となってしまっては目も当てられない。そこで対立候補をいくつかあげることにした。最終的に対立候補として残ったのは、直線加速に置いては圧倒的な動力性能を誇るフェアレディSR311、かわいらしい造形がどうしても頭から離れないオースチンヒーレースプライトマークI(通称「カニ目」)であった(高回転型エンジンと軽量ボディが魅力のホンダのSシリーズ、KB110サニー等も捨て難かったが、実物を目の前にしても、外観がどうも好みではなかった)。しかしながらこれらの対立候補も試乗と相場調査の結果、あえなく購入圏外へと脱落した。SR311は乗り味の粗さと店の親父が気にくわなかったこと、カニ目はその遅さに呆れたことが、その理由である。それぞれに魅力的ではあったけれども、今の自分が乗る車としてはどちらもピンと来なかった。

スパイダーシリーズ2


 最終的に当初の憧れ通りアルファロメオのスパイダーにしたわけだが、その中でも個人的な好みはシリーズ2、いわゆるコーダトロンカスタイルの2000スパイダーであった。スパイダーシリーズの中では最もスポーティである(と本に書いてあった)こと、ドライバーとして触れる時間の最も長い内装の雰囲気が、スパイダーシリーズの中で一番好みであったことがその理由。デュエットはその外観だけではシリーズ2との価格差が納得できなかったし、映画「卒業」のイメージがついて回るのが鬱陶しく、また、シリーズ3はゴテゴテしたエアロパーツが無粋に感じられた。シリーズ3後期モデル〜シリーズ4は、インジェクションというだけであっさり却下。

 購入から現在で1年と3ヶ月が経過し、その間何事もなかったとはお世辞にも言えないが、自分としては珍しく目移りすることもなく、それどころかスパイダーへの想いはますます深まっている。スパイダーと、スパイダーがもたらしてくれる生活、そして想いを同じくするアルフィスタ達との付き合いは、「退屈」という言葉とは最も縁遠い。


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